人生に役立てる、古典の知恵「31」

◎ 邯鄲の夢(※かんたんのゆめ)
 (一炊の夢)(『枕中記』)

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【【神様】ご自身からの、解説】

 「人生」は、死後、
 全て、おさらいすることと、なる。

 そのとき、
 「人生」は、長いようだったが、
 あっという間の、ことだった、
 と、思い知るのだ。

 過ぎてみれば、わかること。

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【私(※一風)からの、解説】

 邯鄲(※かんたん)とは、
 唐の時代の、趙の都、邯鄲の、こと。

 ここで、立身出世を目指す若者が、
 一人の道士と、出会う。

 その道士は、その若者に、

 立身出世させて、栄耀栄華を、させてやろう、

 と、告げて、ある、枕をくれた。

 その枕で、若者が、眠ると、
 その、道士の、言ったとおりの、
 立身出世と、栄耀栄華が、実現された。
 ただ、それは、はかなくも、夢であった。

 夢から、醒めると、
 眠る前に、しかけておいた、飯を炊く釜が、
 まだ、炊けても、いなかった、くらい、
 短時間の、ことだった。

 若者は、栄耀栄華も、虚しいものと、悟った。

 こういう、故事であり、
 またの、言葉で、これを、

 ◎ 一炊の夢

 と、言います。

 さて、
 あなたの、「人生」では、どうでしょうか?

 あなた「人生」そのものが、
 邯鄲の夢(※一炊の夢)なのだと、したら?

 今、現実に、「人生」の、真っ只中にある、
 あなたにとっては、
 「人生」は、長い長い、ドラマだと、
 感じている、ことでしょう。

 しかし、死後、あなたが、真に目覚めると、
 まさに、
 一炊の夢、
 だったと、気づくのです。

 これは、重大な意味を、含んだ、
 故事であります。

 私たちに、どう、「人生」を、生きるべきか、
 について、示唆してくれている、のですから。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。