【『小桜姫物語』から学ぶ真理「04」】

◎ (小桜姫の)指導霊(※龍神様)より

※ 幽界での、戒めと、精神統一について

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【引用文】

(小桜姫の)指導霊(※龍神様):

 これからの、そなた(※小桜姫のこと)の生活は、
 現世のそれとは、すっかり趣が変るから、
 一時も早く、
 そのつもりになってもらわねば、ならぬ。

 現世の生活にありては、主なるものが衣食住の苦労、
 大概の人間は、ただそれっきりの事にあくせくして、
 一生を過して了うのであるが、
 こちらでは、衣食住の心配は全然ない。

 大体、肉体あっての衣食住で、
 肉体を棄てた、幽界の住人は、
 できる丈、早くそうした地上の考えを、
 頭脳の中から、払いのける工夫をせなければならぬ。

 それから、こちらの住人として、
 何より慎まねばならぬは、
 怨み、そねみ、又もろもろの欲望……、
 そう言ったものに、心を奪われるが最後、
 つまりは幽界の亡者として、
 いつまで経っても、浮ぶ瀬はないことになる。

 で、こちらの世界で、何よりも大切な修行というのは、
 精神の統一で、
 精神統一以外には、殆んど何物もないといえる。
 つまりこれは、一心不乱に神様を念じ、
 神様と自分とを、一体にまとめて了って、
 他の一切の、雑念妄想を払いのける工夫なのであるが、
 実地に行って見ると、
 これは思いの外に、むつかしい仕事で、
 少しの油断があれば、
 姿はいかに、殊勝らしく神様の前に坐っていても、
 心はいつしか、悪魔の胸に通っている。
 内容よりも、外形を尚ぶ現世の人の眼は、
 それで結構、くらませることができても、
 こちらの世界では、そのごまかしはきかぬ。
 すべては皆、神の眼に映り、
 又、或る程度お互の眼にも映る……。

 で、これからそなたも、
 早速この、精神統一の修行にかからねばならぬが、
 もちろん、最初から完全を望むのは無理で、
 従って、或る程度の過失は見逃しもするが、
 眼にあまる所は、その都度きびしく注意を与えるから、
 そなたも、その覚悟で居てもらいたい。

 又、何ぞ望みがあるなら、
 今の中に遠慮なく申出るがよい。
 無理のないことであるなら、
 すべて許すつもりであるから‥‥。

 つづく
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『小桜姫物語』より、引用抜粋

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