【『小桜姫物語』から学ぶ真理「12」】
◎ 玉依姫(※乙姫)からの、有り難いお言葉
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【引用文】
玉依姫(※乙姫のこと):
あなた(※小桜姫のこと)が、ここ竜宮へ、
お出でなさることは、
かねてから、お便りが、ありましたので、
こちらでも、それを、楽しみに、
たいへん、お待ちして、いました。
今日は、私(※玉依姫のこと)が、
代わって、お逢いいたしますが、
この次は、姉君様(※豊玉姫のこと)が、
是非、お目にかかる、との、仰せで、
ございます。
何事も、すべて、お心やすく、
一切の遠慮を、棄てて、
訊くべきことは、訊き、
語るべきことは、語ってもらいます。
あなた方が、地の世界に降り、
いろいろと、現界の、苦労を、されているのも、
つまりは、
◎ 深き神界の、お仕組み
で、それが、私たちにも、
◎ またとない、良い学問となる
のです。
聴けば、どうやら、
あなた(※小桜姫のこと)の、
現世の生活も、なかなか、楽なものでは、
なかった、ようで‥‥。
小桜姫:
それから、私(※小桜姫のこと)は、
問われるままに、
鎌倉の実家のこと、
嫁入りした、三浦家のこと、
北条との、戦闘のこと、
落城後の、侘び住まい、のこと、
など、
ありのままに、お話しいたしました。
玉依姫様は、いちいち肯きながら、
私の物語に、熱心に、耳を傾けてくだされ、
最後に、私が、独り寂しく、
無念の、涙に暮れながら、
若くして、みまかった、ことを、申し上げますと、
あの、美しいお顔をば、
いとど、曇らせて、涙さえ、浮かべられました。
玉依姫:
それは、まあ、お気の毒な。
あなたも、ずいぶん、辛い修行を、
なさいました。
小桜姫:
たった、一言ではございましたが、
私は、それを聴いて、
心から、有り難いと、思いました。
私の胸に、積もり積もれる、多年の鬱憤も、
どうやら、その、御一言で、
きれいに、洗い去られたように、思いました。
こんな、お優しい神様に、お逢いすることができて、
自分は、何と、幸福な、身の上で、あろう。
自分は、これから、修行を積んで、
こんな立派な神様の、お相手をしても、
恥ずかしくないように、
一時も早く、
◎ 心の垢を、洗い浄めねばならない
私は、心の底で、
固く、そう、決心したのでした。
つづく
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『小桜姫物語』より、引用抜粋
ご質問など、あれば、お答えしますので、
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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。