【『小桜姫物語』から学ぶ真理「31」】

◎ 滝にいる、龍神様 ①

※ 立派な、白龍のこと

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【引用文】

小桜姫:

 (※小桜姫の、修行は進み、今度(三つ目)は、
  修行場として、山奥の滝壺の脇に、それが、
  置かれたのでした)

 今度の修行場は、前の修行場(※山の修行場)、
 よりも、一段、格の高い、浄地で、
 そこには、たいそう立派な、一体の、
 龍神様が、鎮まっておられての、でした。

 ある時、私が、一心に、精神統一の、修行を、
 しておりますと、
 誰か、後ろの方で、私の名を、呼ぶものが、
 あるのです。

 指導役の、お爺さん、かしら?

 そう、思って、ふと、振り返って見ると、
 そこには、六十前後と、見ゆる、
 優れて品の良い、凛々しいお顔の、

 ◎ 白衣の老人

 が、黒っぽい靴を履いて、たたずんで、
 いました。

 私は、一目見て、

 ◎ これは、きっと、貴い神様だ

 と、悟り、
 丁寧に、ご挨拶を、いたしました。

 それが、つまり、この、

 ◎ 瀑布の白龍様

 なので、ございました。

白衣の老人(※瀑布の白龍):

 ワシは、古くから、この滝を預かっている、
 老人の、龍神じゃが、
 このたび、縁あって、
 汝を、手元に預かることに、なって、
 はなはだ、喜ばしい。

 一度、汝に逢っておこうと、思って、
 今日は、わざわざ、

 ◎ 老人の姿に、化けて

 出て参った。

 ◎ 人間と話をするのに、龍体では、ちと、
  映りが、悪い

 のでな。

小桜姫:

 そう言って、私の顔を見て、微笑まれ、ました。

 私は、こんな立派な神様が、時々、姿を現して、
 親切に、教えてくださるのかと、思うと、
 かたじけない、やら、
 心強い、やら、
 自ずと、涙が、にじみ出ました。

 これからは、何卒、よしなに、
 ご指導、くださいます、よう。

白衣の老人:

 ワシの力に、及ぶことなら、
 何なりと、申し出るが、よい。

 すでに、竜宮界からも、
 そなたの、ために、よく、
 取り計らえ、との、お指図じゃ。
 遠慮なく、訊きたいことを、
 訊いてもらい、たい。

小桜姫:

 親身になって、いろいろ、優しく言われますので、
 私の方でも、すっかり、安心して、
 勿体ない、とは、思いつつも、
 いつしか、懇意な叔父様、とでも、
 対座しているような、打ち解けた、気分に、
 なって、しまいました。

 つづく

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『小桜姫物語』より、引用抜粋

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。