【『小桜姫物語』から学ぶ真理「42」】

◎ 小桜神社の、建立 ①

※ 三浦を襲った、大津波のこと

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【引用文】

小桜姫:

 ある年、三浦の海岸を、襲った、
 大津波のこと、です。

 それは、滅多にないくらいの、大きな時化で、
 一時は、三浦、三崎一帯の、人家が、
 全滅しそうに、思われたそうで、
 ございます。

 すると、その頃、
 諸磯の、ある漁師の妻で、
 平常から、私の、ことを、
 たいへんに、尊信してくれている、
 一人の婦人が、ありました。

 小桜姫に、お願いすれば、
 どんなことでも、叶えてくださる、

 そう、思い込んで、いたらしいので、
 ございます。

 で、いよいよ、暴風雨が、荒れ出しますと、
 右の、婦人が、早速、

 ◎ 私の、墓に、駆けつけて、
  一心不乱に、祈願

 しました。

婦人:

 このままに、しておきますと、
 三浦の土地は、みな、流されて、しまいます。

 小桜姫様、どうぞ、あなた様の、お力で、
 この災難を、免れさせて、頂きます。

 この土地で、お縋りするのは、
 あなた様より、他には、ござりませぬ。

小桜姫:

 丁度、その時、私は、
 海の修行場(※四度目の修行場、最終地となった)で、
 不相変精神統一の、修行に、耽っておりました、
 ので、
 右の、婦人の、熱誠こめた、祈願が、
 いつになく、はっきりと、私の、胸に、
 通じて来ました。

 これには、一方ならず、驚きました。

 これは、たいへんである。
 三浦は、自分にとりて、切っても切れぬ、
 深い因縁の、土地。
 このまま、三浦の人々を、見殺しには、
 できない。

 ことに、そこには、夫をはじめ、
 三浦一族の、墓もあること。

 一つ、龍神さんに、一生懸命、祈願して、
 みましょう。

 正しい祈願であるならば、
 きっと、ご神助が、降るに、違いない。
 
 それから、私は、
 未熟な、自分に、出来る限り、
 熱誠込めて、龍神界に、祈願を、
 籠めました。

 つづく

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『小桜姫物語』より、引用抜粋

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。