『新樹の通信』から学ぶ、【真理】‥‥「33」

◎ 乃木霊との、対話 ⑥

  お墓と、お宮との、違いについて

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☆☆【私(※一風)から】

 読者の皆様に、おかれましては、
 お墓と、お宮(※神社)との、区別が、
 どう、ついているでしょうか?

 どちらにも、同じような、
 祈願? など、されては、
 いないでしょうか?

 墓参りと、宮参りの、違いとは
 何なのでしょうか?

 これについての、問答が、
 なされていますので、
 参考にすべき、ではないかと、
 私(※一風)は、思います。

 それでは、その件についての、
 問答を、以下載せたいと、思います。

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『新樹の通信』より

浅野和三郎:

 これは、前回にもお尋ねしたこと、
 でありますが、

 ◎ お墓と、お宮との、区別
 
 について、
 あなたが、そちらの世界で、
 実地に、ご覧になられるところを、
 忌憚なく、お漏らしして、いただきたい。

 どうも、私の観るところに、よれば、
 現代(※昭和5年)の、日本国民は、
 この点に、関して、
 すこぶる、無定見‥‥、
 いや、むしろ、全然、無知識に近く、
 甚だ、辻褄の合わぬことを、
 一向平気で、やりつつある、ように、
 考えられますが‥‥。

乃木霊:

 それに、つきては、
 先般、あなたから、訊ねられて、
 ワシも、よく考えてみましたが、
 
 ◎ 墓というものは、人間界のみのもの

 で、
 つまり、遺骸を埋葬する、シルシの場所、
 で、あります。

 ◎ こちらの世界(※幽界)に、
   墓というものは、全然ない

 また、

 ◎ (※墓は)あるべき筋の、物でもない

 と、思います。

 しかるに、

 ◎ お宮は、霊魂の通うところ

 つまり、

 ◎ (※お宮は)顕幽間の、交通事務所

 とでも、言うべき性質のもの、
 で、あるから、
 それは、人間の世界にあると、同時に、
 また、こちらの世界にも、ある。

 もっとも、こちらの世界の、お宮というものは、

 ◎ ごく質素な、ホンの形ばかりのもの

 で、
 とても、人間の世界に見るような、
 あんな華美な、建物では、ありません。

 畏れ多いことで、あるが、
 伊勢の大廟にしても、
 また、明治神宮に、しても、
 こちらのお宮は、いずれも、

 ◎ もったいないほど、御質素

 で、あります。

浅野和三郎:

 して、見ますと、
 人間が、やたらに、立派な墓を築く、などは、
 あれは、一向、詰まらん事で、
 ございますな?

乃木霊:

 もちろん、ワシとしては、そう思います。

 いかに、立派な、墓を築いてくれても、
 こちらに、必要が、なければ、
 一向、詰まらないもので、な‥‥。

 立派な、墓は、ただ、華美を好む、
 現世の人たちを、喜ばせる、
 だけのもの、で、あります。

 といって、もちろん、ワシは、
 全然、墓を築くのが、悪い、
 というのでは、ありません。

 遺族や、友人が墓へ参って、
 名でも、呼んでくだされば、
 それは、こちらにも、感じますから、
 
 ◎ 死んだ人の目標として、
   質素な墓を築くことは、
   甚だ、結構なこと

 で、ありましょう。
 
 ワシは、ただ、あまりに、華美なことを、
 してもらいたく、ないと、言うまでで‥‥。

浅野和三郎:

 すでに、お墓と、お宮とが、
 そんな具合に、相違したもので、
 あると、すれば、

 お宮詣りと、お墓詣りとを、
 ごっちゃにすることは、
 いかがなもので、ございましょう?

乃木霊:

 日本には、昔から、その辺の区別が、
 立派についている、はずじゃと、思うが、‥‥

浅野和三郎:

 ところが、近頃、
 その区別が、乱れて来ておりは、せぬかと、
 考えられるので、あります。

 つづく

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☆☆【私(※一風)から】

 似て非なるものが、お墓と、お宮で、
 ありましょう。

 この、乃木霊からの、報告は、
 私(※一風)も、これまで、
 何十回となく、読ませていただいて、
 おります。

 この部分を、読むたびに、
 新しい発見・気づきが、あり、
 
 つぐづく、視点の基準を、
 【この世】でなく、【霊界】に置くべき、
 と、思っています。

 さらに、この問答は、
 続くのですが、
 少し複雑になるので、
 この件については、ここらで、ひとまず、
 置きたいと、思います。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。