『新樹の通信』から学ぶ、【真理】‥‥「57」

◎ 帰幽後の、一キリスト教徒 ②

  S婦人は、語る

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☆☆【私(※一風)から】

 私たちには、どんな、人であれ、
 もれなく、指導役の神様と、守護霊が、
 付いています。

 たとえ、病人であれ、障害者であれ、
 はたまた、無人島に流された、としても、
 です。

 もれなく、指導役の神様と、守護霊が、
 付いているのです。

 そして(※死後は)、私たちの、思いに添って、
 自然な形で、現れる、のです。

 さて、キリスト信者の、S婦人の場合は、
 どうなのでしょうか?

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『新樹の通信』より

新樹霊:

 あなたは、熱心なキリスト信者だと、
 承りましたが。

 (※と、僕が、切り出しました)

 ついては、あなたの、死後の体験を、
 率直に、お話しして、いただけます、
 まいか?

 僕などは、何の予備知識もなしに、
 突然、こちらの、世界に、引っ越し、
 従って、最初は、随分戸惑いました。

 そうかと、言って、
 既成宗教も、随分、
 ウソと、方便が、多過ぎるようで、
 却って、帰幽者を、迷わすような点が、
 ありはせぬか、と、考えられます。

 どうせ、お互いに死んでしまった、
 人間ですから、この際、一つ、
 思い切って、利害の打算や、
 好き嫌いの打算を、捨てて、
 
 赤裸々の事実を、現世の人たちに、
 放送してやろうでは、ありませんか。

 幸い、僕の母(※多慶子さん)が、
 不完全ながら、僕の通信を、受け取って、
 くれますから、
 その点は、すこぶる、好都合です。

 もしも、ご遺族に、何か言ってやりたい、
 ことでも、おありなら、
 遠慮なく、仰しゃって、ください。
 及ばずながら、僕が、お取り次ぎ、
 します。

S婦人:

 まあ、あなたはお若いのに、
 よく、そんなことが、お出来で、
 ございますこと。

 いずれ、よく考えて、おきまして、
 お頼みすることも、ございましょう。

 仰せの通り、私どもは、
 堅いキリスト教の、信者でございまして、
 殊に、病気にかかってからは、
 一層、真剣に、

 ◎ イエス様の、御手にすがりました

 私のような、罪深い者が、
 大した心の乱れもなく、
 安らかに、天国に、入らせていただき、
 ましたのは、
 全く、この有り難い信仰の、お陰で、
 ございます。

 実は、私は、在世中から、
 幾度も、幾度も、神様のお姿を、
 拝ませて、いただきました。
 
 一心に、お祈りしておりますと、
 夢とも、現とも、つかず、
 いつも、神様のお姿が、はっきりと、
 目に映るので、ございまして、
 その時の、喜びは、とても、筆には、
 尽くせませぬ。

 そんな時には、
 私は、病床に横たわりながら、
 私の魂は、すでに、天国に昇っているので、
 ございました。

Kさん:

 なるほど。

 (※と、Kさんは、心から感服して)

 キリスト教も、なかなか結構な、教えで、
 ございますな。

 臨終を、安らかにすることに、かけて、
 たしかに、仏教に、劣りませんな。

 いや、ことによると、却って、
 キリスト教の方が、優っているかも、
 しれません。

 それは、そうと、
 あなた様の、現在の御境遇は、
 どんな、塩梅でございますか?

 生前から、すでに、神様のお姿を、
 拝んだくらい、ですから、
 只今では、さぞ、ご立派なことで、
 ございましょう。

S婦人:

 ところが、こちらへ来てみると、
 なかなか、そうでないから、
 煩悶しているので、ございます。

 私が、人事不省に陥って、おりましたのは、
 どれほどの、期間か?
 自分には、見当もとれません、でしたが、
 
 とにかく、私は、

 ◎ 誰かに、揺り起こされて

 びっくりして、目を開けたので、
 ございます。

 ◎ 辺りは、夕闇の迫ったような、薄暗いところ

 で、詳しいことは、少しも、
 判りませんが、
 ただ、

 ◎ 私の枕元に立っている、一人の天使
 
 の姿だけは、不思議に、くっきりと、
 浮かんで、おります。

 ハテ、ここは、どこかしら?

 そう、私が心に、いぶかりますと、
 先方(※天使)は、早くも、こちらの、
 胸中を、察したらしく、

 ◎ そなたは、最早、現世の人では、ない。
   自分は、イエス様から、言いつけられて、
   これから、そなたの、指導に当たる者じゃ

 と、言われました。

 かねがね、死ぬる覚悟は、できていた私で、
 ございますから、
 その時の、私の心は、
 悲しみよりも、むしろ、
 喜びと、希望とに、充ちていました。

 私は、言いました。

 天使様。
 どうぞ、早く、私を、
 神様のお側に、お連れくださいませ。

 私は、穢れた現世などに、何の未練も、
 ありませぬ。

 私は、早く、神様のお側で、 
 御用を、勤めたいので、ございます。

 すると、天使は、
 いとど、厳かなお声で、

 ◎ そなたの、見苦しい身をもっては、
   まだ、神様のお側には、行かれぬ。
   
 ◎ 現在のそなたに、大切なことは、
   心身の浄化、じゃ。

 ◎ それが、出来なければ、一歩も、
   上には、進めぬ‥‥。

 と、仰られるのでした。

 つづく

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☆☆【私(※一風)から】

 キリスト教徒の、S婦人にも、
 やはり、指導霊が、現れました。

 S婦人の、生前の思いとは、
 少し、違った展開と、なっている
 ようです。

 この、つづきは、次回と致します。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。