良い言霊:53

◎ 及ばざるは、過ぎたるよりまされり。

  徳川家康の遺訓からの【言霊】⑥

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☆☆【私(※一風)から】

 この言葉が、家康の遺訓の最終文、
 であります。

 家康の、言いたかった結論、
 と言っていいでしょう。

 何でも、過ぎるのは、良くない、
 と、言いたかった、のです。

 孔子の、
 「過ぎたるは、及ばざるが如し」
 に、対比させています。

 過ぎるのは、及ばないのと、同じ、
 なのではなく、
 及ばない、ほうが、過ぎることに比べ、
 ずっと良い、
 と、言いたいのです。

 万事控え目が、安全である、
 と、言いたかった、のです。

 やり過ぎれば、危険である、
 と、言いたかった、のです。

 信長も、秀吉も、
 やり過ぎたと、言いたかった、
 のでしょう。

 結局、いちばん最後まで、家康は、
 生き残り、
 そして、盤石の江戸幕府を、
 作り上げて、永眠できた、
 勝利者だったと、言えるでしょう。

 ここで、
 徳川家康の遺訓を、全文、
 載せたいと、思います。

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徳川家康の遺訓

人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり。

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素晴らしい、【言霊】です。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。