ことわざに学ぶ「人生」:その163

※ 陣払い

 旧「人生」観の、陣払い

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☆☆【私(※一風)から】

 「陣払い」とは、
 
 戦で、自陣を築いたものの、
 情勢不利とみて、
 陣を引き払い、撤退する事、

 を、言います。

 戦に入る前に、「陣払い」すれば、
 自らの傷は、最小で済みます。

 しかし、陣を築くのに費やした、
 時間と、費用、
 なかんずく、将兵の士気は、
 立て直さなければ、ならなく、
 なります。

 これが嫌で、せっかく敷いた陣ならば、
 と、
 愚将は、戦に突入する、わけです。

 負け戦、となってからの、
 「陣払い」では、
 最悪です。

 将兵は、散り散りバラバラ、で、
 消失する恐れも、出てきます。

 賢い将なら、
 負け戦となる前に、
 割り切って、早々に「陣払い」、
 するのです。

 「人生」でも、同様です。

 勢いだけで、エーイ!

 と、やってしまえば、
 結果は、もう、見えているでしょう。

 「人生」では、
 「陣払い」する【勇気】も、
 必要なのです。

 ここからは、余談です。

 そもそも、「人生」の転機とは、
 真の自己の、発見です。

 己とは、何なのか?

 おおよその人たちは、
 己が、この目に見えている、
 身体という、物質だと、
 信じています。

 だから、物質にこだわる、わけです。

 物質には、金や、家、クルマ、
 健康、美醜、それに連なる、地位、栄光、
 食べ物、その他、その他、が、
 うなるほど、あります。

 その物質が、欲しくて、たまらなく、
 なる、のです。

 これが、旧「人生」観、です。

 新「人生」観は、これとは、180度、
 異なります。

 真の自己とは、物質ではなく、
 物質の上に立つ、【魂】だった、
 と、気づけること‥‥。

 そして、人間として生まれてきたこと、
 には、重大な意味があった、
 と、気づけること‥‥。

 自分とは、偶然、生まれさせられて来た、
 のではなく、

 自分とは、自ら進んで、ある目的を持って、
 生まれて来た、

 と、気づけること‥‥。

 ここに至り、突然、
 物質のことなどは、色褪せてきます。

 真の「陣払い」とは、
 この、旧「人生」観を、打ち払うこと、
 なのです。

 そして、願わくば、
 新しい「人生」観の、陣ぞなえを、
 始めること‥‥。

 余談が、長くなりましたが、
 判る人には、判ることだと、
 存じます。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。