人生に役立てる、古典の知恵「46」

◎ 鳥行して、彰わる無し
 (※ちょうこうして、あらわるなし)
 (『荘子』)

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【【神様】ご自身からの、解説】

 たとえ、何かを為そうと、
 その功績を、誇らず、残さない。

 ましてや、見返りなど、
 考えも、しないこと。

 鳥は、飛んでいくにあたり、
 その、痕跡など、どこにも、残さないように。

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【私(※一風)からの、解説】

 『荘子』原文では、

 聖人は、
 鶉居(※じゅんきょ)して、こう食し、
 鳥行して、彰ること無し。

 と、あります。

 鶉居(※じゅんきょ)とは、
 (※鶉とは、ウズラのこと)
 ウズラは、あてがわれた、
 どんなところでも、喜んで棲む、
 という、ことです。

 こう食、とは、
 その雛鳥は、
 母鳥から、与えられる、食事についても、
 それで満足し、どんなものでも、喜んで食べる、
 という、ことです。

 後半部分は、先の神様からの、ご解説の通り、

 空飛ぶ鳥が、跡形を残さないように、

 人が、【この世】に、処して、
 無為自然、足跡など、止めない、
 の、たとえ、であります。

 「人生」では、どうでしょうか?

 ・もっと、いい所で、いい家に住みたい

 とか、

 ・私は、こんなことを、成し遂げた!

 とか、

 が、多く願望として、あるのでは、ないでしょうか?

 そこのところを、荘子は、

 「人生」では、流れに添って生き、
 順調なら、その流れに、喜んで乗り、
 (※しかし、それを、誇ろうとするな)
 たとえ、不調であろうと、
 (※こんなときも、あると、グッとこらえて)
 それには、ワケがあるのだから、
 甘んじて、不調の中に、おり、
 悪あがき、しないことだ、

 と、言われています。

 何を、為そうが、為されまいが、
 そんなことは、小さなこと。
 そんなことに、こだわらず、
 常に、前を向いて、流れの中で、
 生きていく、

 そうあることが、大事では、ないかと、
 この私(※一風)も、思っております。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。