【『小桜姫物語』から学ぶ真理「32」】

◎ 滝にいる、龍神様 ②

※ 立派な、白龍のこと

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【引用文】

小桜姫:

 あの。
 たいそう、不躾なことを、お伺いしますが、
 あなた様は、よほど永く、ここに、
 お住まいで、ございますか?

白衣の老人(※滝の白龍):

 さあ。
 人間界の、年数に直したら、
 何年くらいに、なろうかな?

 (※老龍神は、ニコニコしながら)

 少なく見積もっても、

 ◎ 三万年くらい

 には、なるであろうかな。

小桜姫:

 三万年!

 私は、びっくりして、

 その間には、随分、いろいろの、変わった、
 事件が、起こったことで、ございましょう。

白衣の老人:

 元々、こちらの世界の、ことで、あるから、
 さして、変わった、事件も、起こらぬ。

 最初、ここへ、参った時に、

 ◎ 蒼黒かった、身体

 が、いつの間にか、

 ◎ 白く変わった

 くらいの、ものじゃ。

 そのうち、ワシの、本当の姿を、
 汝に、見せてあげると、しよう。

小桜姫:

 それは、いつで、ございますか?
 只今、すぐに、拝ましていただきとう、
 存じまする、が。

白衣の老人:

 いや。
 今すぐ、という訳には、まいらぬ。
 
 汝の修行が、もう少し進んで、
 これならば、と、思われる時に、
 見せると、しよう。

小桜姫:

 その時は、そんな、対話をしただけで、
 お別れ、しましたが、

 私としては、一時も早く、
 この瀑布の龍神様の、本体を、拝みたい、
 ばかりに、

 それから、というものは、
 一心不乱に、

 ◎ 精神統一の修行

 を、続けました。

 また、場所が、場所だけに、
 近頃の、統一状態は、
 以前よりも、ずっと深く、
 ずっと、混じり気なく、なったように、
 自分にも、感じられました。

 つづく

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『小桜姫物語』より、引用抜粋

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。