【『小桜姫物語』から学ぶ真理「47」】

◎ 小桜神社の、建立 ⑤

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【引用文】

小桜姫:

 精神統一して、現界を、覗いて見ると、
 はたして、お宮の、所在地は、
  
 ◎ 私の昔の、隠れ家の、あった所

 で、四辺の模様は、さして、
 その時分と、変わっていない、ようでした。

 普請は、もう、八分通りも、進行しており、
 大工やら、屋根職やら、が、
 いずれも、忙しそうに、立ち働いているのが、
 見えました。

 お爺さま。
 やはり、昔の、隠れ家の、あった所で、
 ございます。

 たいそう、立派なお宮で、
 私には、もったいのう、ございます。

指導役のお爺さん:

 現界のお宮も、よくできているが、
 こちら(※霊界)の、お宮は、
 一層、手が込んで、いるぞ。

 ◎ もう、すでに、出来上がっている

 から、入る前に、一度そなたを、
 案内しておくと、するか。

小桜姫:

 そうして、いただけれは、
 何より、結構で、ございますが。

指導役のお爺さん:

 では、これから、すぐに、出掛ける。

 (不相変、お爺さんの、なさることは、
  早急で、ございます)

小桜姫:

 ふと、気がついてみると、
 向こうの崖を、少し削った所に、
 白木づくりの、お宮が、木の葉隠れに、
 見えました。

 ◎ 大きさは、二間四方、
  屋根は、厚い杉皮葺き、
  前面は、石の階段、
  周囲は、濡れ縁、

 に、なって、おりました。

指導役のお爺さん:

 どうじゃ。
 立派なお宮で、あろうが。

 これで、そなたの身も、ようやく、
 固まった、わけじゃ。

 これからは、引っ越し騒ぎも、
 ないことに、なる。

小桜姫:

 そう、言われる、お爺さんの、お顔には、
 多年、手がけた、教え子の、
 身の振り方の、ついたのを、
 心から、喜ぶ、といった、
 慈愛と、安心の色が、混じって、おりました。

 私は、もったいない、やら、
 うれしいやら、
 それに、また、遠い、地上生活時代の、
 淡い思い出までも、打ち混じり、
 今更、何と言うべき、言葉もなく、
 ただ、涙ぐんで、そこに、立ち尽くした、
 ことで、ございました。

 つづく

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『小桜姫物語』より、引用抜粋

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。