『新樹の通信』から学ぶ、【真理】‥‥「51」

◎ 龍宮探検 ⑧

  乙姫様からの、言葉 その3

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☆☆【私(※一風)から】

 今回で、龍宮探検の、報告は、
 一区切りと、なります。

 今回は、乙姫様の良人の、
 彦火火出命様のこと、と、
 龍神の、お産のこと、
 が、語られます。

 彦火火出命とは、
 古事記にある、『海幸彦・山幸彦』の、
 山幸彦に、当たります。

 山幸彦とは、ほおりのみこと、です。

 失った釣り針を、乙姫(※豊玉姫)の助けで、
 見つけ、
 海幸彦を、倒して、結婚し、
 息子、うがやふきあえず、をもうけます。

 この、うがやふきあえずが、神武天皇の、
 父となる、神様です。

 うがやふきあえずの、乳母が、
 豊玉姫の妹、玉依姫に、なります。

 詳しくは、古事記を、お読みいただければ、
 と、思います。

 さて、これらについて、
 豊玉姫は、どう、語るのか?

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『新樹の通信』より

新樹霊:

 人間は、物質世界の、居住者。
 それが、龍宮世界の、居住者と、
 同棲する、ということは、
 どうしても、道理に合いませんからね。

 つまり、彦火火出命様は、
 今でも、やはり、こちらの龍宮世界に、
 ご活躍遊ばされて、おいでなさるわけ、
 なのですな。

乙姫:

 もちろん、引き続いて、
 こちらで、御修行を、積まれたり、
 日本国の、御守護を、遊ばされたり、
 しておられます。

新樹霊:

 古事記には、豊玉姫様の、お産の模様が、
 書いてありますが、
 あれは、どんな、ものですか?

 やはり、人間の大衆文芸式の、
 想像譚で、ありますか?

乙姫:

 あれだけは、不思議に、
 よく、事実に合って、おります。

 身二つに、なると、言うことは、
 こちらの世界でも、
 やはり、女性の大役。

 その際には、
 
 ◎ 自然、龍体を現し
 
 たった、ひとりで、
 
 ◎ 岩窟の中の、ようなたころで、
   子どもを、産み落とす

 のです。

 しかし、それが済んでしまえば、
 龍体は、消えて、再び元の、
 
 ◎ 丸い球

 に、なります。

新樹霊:

 赤ん坊に、お乳を飲ませる、
 というような、ことは‥‥?

乙姫:

 そんなことは、

 ◎ 絶対に、ありません

 ◎ 生まれた子は、すぐ独立して、
   母親や、指導者の保護の下に、
   修行を、始める

 のです。

新樹霊:

 そうしますと、
 龍神の世界には、
 一家団欒の楽しみ、というような、ものは、
 ないのですね?

乙姫:

 無いことは、ないが、
 人間のように、親子夫婦が、
 一つの家に、同居する、
 というような事は、ないのです。

 ◎ 思えば、すぐ通ずる、自由な世界

 に、同居の必要が、どこにありましょう。

 あなたも、早く、こちらの世界の生活に、
 慣れるように、努めてください。

 無理もないことで、あるが、
 まだ、どうやら、あなたは、
 地上の生活が、恋しいように、見えます。

新樹霊:

 全く、仰せの通りで‥‥。

 (※と、新樹は、いささか沈んだ面持ちで)

 僕には、まだ、こちらの世界の生活が、
 しっくり、身に付かないで、
 仕方がないのです。

 今日、初めて、龍宮へ連れて来ていただいても、
 何となしに、現実味に乏しく、
 これが、果たして、本物か?
 と、思われて、ならないのです。

 立派な、建物を見ても、
 それが、何となく軽く、
 何となく、どっしりと、落ち着いた気分が、
 しない。

 何やら、不安、
 何やら、物足りないように、
 思われるのです。

 いつになったら、
 僕に、真の心の落ち着きが、
 できましょうか?

乙姫:

 月日が、重なるにつれ、
 修行が、加わるにつれ、
 心の落ち着きは、自然と、
 できてきます。

 (※と、乙姫様は、優しく、亡児を、
 労ってくださる、のでした)

 あなたが、龍宮で学ぶべきことは、
 沢山ある。

 気兼ねせず、いつでも、訪ねてこられるがよい。

 決して、悪いようには、計らわぬほどに。

 が、初めての訪問でも、あるし、
 今日は、二人とも、この辺で、
 引き取ったら、よいでしょう。

地の文:

 二人は、ハッとして、
 うやうやしく、お辞儀をしたが、

 再び、頭を上げた時には、
 いつしか、乙姫様の姿は、
 室内から、消えてしまったの、でした。

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☆☆【私(※一風)から】

 さて、いかがだったで、しょうか?

 このような、世界(※龍宮界)が、
 あるのです。

 龍神は、特に、人間担当の神様で、
 産土神として、知られています。

 私たちの、「人生」を決めるとき、
 産土神が、取り計らって、くださって、
 いるのです。

 この、産土神・龍神を、認識すること、
 が、「人生」好転への、
 第一歩、ではないかと、
 常々、私(※一風)は、
 考えている、わけです。

 直接、龍神として、祀られている、
 ところは、ごく少ないのですが、
 それは、
 龍神が、私たちの、レベルに合わせ、
 それぞれの、姿形に、変化(※へんげ)、
 されているから、だと、
 考えられます。

 今回で、龍宮探検の、通信は、
 終わりたいと、思います。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。