良い言霊:42

◎ 新しき、年の初めの、初春の

  今日降る雪の、いや重け(※しけ)吉事(※よごと)

  大伴家持の【言霊】

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☆☆【私(※一風)から】

 今回の【言霊】は、大伴家持から、
 です。

 この【言霊】は、
 『万葉集』の、最期を飾る、歌、
 であります。

 このとき、作者の大伴家持は、
 因幡国(鳥取県)の長官でした。

 天平宝字3年(759年)の正月に、
 因幡国の庁舎で、地方の役人(※郡司)らを招いて、
 新年の祝賀の宴会をしたときの歌、
 なのです。

 収録されている『万葉集』という、
 それ自体の、名称の意味は、
 この歌集が、万代の後の世まで、
 遺るもので、ありますように、
 という、【言霊】です。

 そして、この最終歌、自体も、
 
 ◎ いや重け(※しけ)吉事(※よごと)

 と、祝う【言霊】です。

 良きことが、重なって続きます、
 ように、との、
 願いが込められた、【言霊】なのです。

 新年の正月を、鳥取県知事として、
 迎えた大伴家持は、
 県内の各市長を、集めて、
 宴席を張り、こう、
 寿いだ、のです。

 今と、変わらぬ、素晴らしい、
 情景です。

 ◎ 降り積む雪

 は、吉兆です。

 この歌を、唱えるだけで、
 皆様にも、吉兆が訪れることは、
 あることでしょう。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。