だとしたら、どう生きますか?【霊界】からの言葉 82

◎ R氏からの、報告

※ 「地獄」の大都市 ⑫

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☆☆【私(※一風)から】

 さて、この劇場に入ろうとする、
 R氏なのですが、
 そこで、様々の人たちが、
 どういう、考えと動きをしているのか?

 深く考えさせられる、場面が、
 今回も、あります。

 「地獄」のことを、他人事と思わず、
 なるほど、【この世】と、つながっているな、
 と、ご推察していただければ、
 引用した、甲斐もあり、
 幸いに、思います。

 さて、いよいよR氏は、
 劇場に、入って行きます。

 読んでいきましょう。

◎ R氏:

 いつまでも、こんな騒動の渦中に、
 巻き込まれていたのでは、
 とても、やり切れない、ので、
 
 吾が輩は、満腔の念力を込めて、
 辺りの群集の興行、などには、
 一切、頓着なしに、
 
 家来の手を引っ張りながら、
 グイッと、真一文字に、切符売り場へと、
 突進した。

 家来の奴も、
 吾が輩の保護の元で、大威張りで、
 道すがら、幾人かを、突き飛ばし、
 殊に、
 一人の婦人の頭髪を、ひっつかんで、
 地べたに、投げ倒したりした。

 しかし、
 鬼のような、群集は、
 別に、その女を可哀想、とも思わず、
 倒れている、身体の上を、
 めいめい、足で、踏みにじった。

 それから、
 吾が輩は、家来と共に、
 直ちに、観覧席に突進して行ったが、
 ここでも、見物人の大部分が、
 罵り合ったり、叩き合ったり、
 もう、乱痴気騒ぎ。

 自分たちの、すぐ隣席の男女なども、
 決してご多分に漏れず、
 大立ち回りの、最中であった。

 これが、裏店社会の出身、というのなら、
 まだ、聞こえているが、
 この二人は、元は、
 たしかに、上流社会の者であったらしく、
 身に付けている、衣服などは、
 汚れて、裂けては、いるものの、
 なかなか、金の掛かった、贅沢品であった。

 それでいて、
 おおっぴらに、喧嘩をやらかす、のだから、
 全くもって、世話はない。

 今回は、ここで留めます。

 さて、いかがだったで、しょうか?

 【霊界】とは、「天界」であれ、
 「地獄」であれ、
 自分の真心が、裸で明らかになる、
 世界です。

 いくら、【この世】で、
 本心を隠し、表面上、取り繕っていても、
 真心が、
 暗い「心」、で、荒んでいたならば、
 往くところは、「地獄」であり、

 この劇場の観客のように、
 いくら元は、上流階級の人間であろうと、
 本心が、むき出しとなり、
 常に、周囲と闘う目に、遭うわけです。

 自分では、綺麗に、着飾っているつもりでも、
 第三者から見れば、
 その衣服は、ズタズタに裂けており、
 また、「心」の汚れが、
 衣服の汚れとなって、現れている、
 のです。

 教訓として言えることは、

 【この世】で、どのような「心」で、
 生きていくかが、
 即、
 【霊界】での、居場所に直結している、
 という、ことでしょう。

 私たちは、このR氏からの報告を、
 
 明日は、我が身なのだ、

 過去、こんな「地獄」を通過して、
 「今」こうして、あるのだ、

 と、思って読めれば、
 良いのではないかと、存じます。

 私(※一風)も、身につまされる思いで、
 本稿を綴っている、のです。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。