小桜姫の言葉に学ぶ【真理】と「人生」94

◎ 梅の「精」の気持ち

※ 私たちは、気の荒いむごい人間が‥‥。

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☆☆【私(※一風)から】

 私たちには、ただの梅の木に見えていても、
 その真実は、その木を生かしめている「精」が、
 その木の横に、いるわけです。

 そして、その「精」にも、気持ち、
 が、あるのです。

 優しい小桜姫は、この梅の「精」との会話に、
 成功しました。

 これは、とりもなおさず、小桜姫が、
 優しい人間だと、梅の「精」に、
 思われたから、です。

 このように、植物は、
 私たちのことを、見ている、のです。

 それが、判っているのなら、
 植物に水をやったり、するとき、
 優しい声かけを、すれば、
 よりその植物は、綺麗に花が咲く、
 と言える、でしょう。

 それでは、早速、今回の会話の部分を、
 読んでいきましょう。

◎ 小桜姫:
 可愛いがってくれる人と、
 くれない人とが、判りますか?

◎ 梅の「精」:
 はっきり、判ります。
 私たちは、気の荒い、むごい人間が、
 大嫌いで、ございます。

 そんな人間だと、私たちは、
 決して姿を、見せませぬ。
 だって、格別用事もないのに、
 せっかく、私たちが咲かせた花を、
 枝ごと折ったり、何かするのですもの‥‥。

◎ 小桜姫:
 そう言って、梅の「精」は、
 その綺麗な眉に、八の字を寄せましたが、
 私には、それがかえって、可愛いらしくて、
 なりません、でした。

 でも、人間は、この枝振りが、気に入らない、
 などと、言って、
 時々、ハサミでチョンチョン枝を、
 摘むことが、あるでしょう。
 そんな時、あなた方は、
 やはり、腹が立ちますか?

◎ 梅の「精」:
 別に、腹が立ちも、しませぬ‥‥。
 枝振りを直すために、伐るのと、
 悪戯で、伐るのとでは、
 気持ちが、すっかり違います。
 私たちには、その気持ちが、よく判るのです。

◎ 小桜姫:
 では、花瓶に活けるために、
 枝を伐られても、あなた方は、
 そう気まずくは、思わないのでしょう?

◎ 梅の「精」:
 それは、思いませぬ‥‥。
 私たちを、心から可愛いがってくださる人間に、
 枝の一本や、二本、喜んで、
 差し上げます‥‥。

◎ 小桜姫:
 果実を採られる気持ちも、同じですか?

◎ 梅の「精」:
 私たちが、丹精して作ったものが、
 少しでも、人間のお役に立つと思えば、
 かえって、うれしゅう、ございます‥‥。

 今回は、ここまでと、いたします。

 これを読むごとに、
 私たち人間は、植物に優しく、
 ありたいと、思わされます。

 植物を守護する「妖精」が、いるのだ、
 と知って、植物と、関わるべき、
 と、改めて、思わされます。

 次回も、梅の「精」の言葉を、
 読みたいと、思いますが、
 木が伐採されるとき、どんな気持ちがするのか?
 について、述べられます。

 読者の皆様に、おかれましては、
 予想してから、読まれるよう、
 願います。

 そのほうが、より実践的な読みと、
 なるからです。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。