小桜姫の言葉に学ぶ【真理】と「人生」141

◎ 三人揃っての、対話

※ 元の現世へ戻ったような気が‥‥。

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☆☆【私(※一風)から】

 小桜姫夫婦と、爺やの、
 三人での、対面と対話が、
 なされることが、叶いました。

 どんな会話となるのか?
 早速、読んでいきましょう。

◎ 爺や:
 お二人、こうしてお揃いの所を見ると、
 まるで元の現世へ、戻ったような気が、
 致しまする‥‥。

◎ 小桜姫:
 そうするうちにも、誰かがどう世話して、
 くださったのやら、
 砂の上には、折り畳みの床几が、
 三つほど、据え付けられて、ありました。

◎ 良人:
 どりぁ、遠慮なく、頂戴いたそうか。

 こちらへ来てから、床几に腰をかけるのは、
 これが、初めてじゃが、
 なかなか悪い気持ちは、致さんな‥‥。

◎ 小桜姫:
 然るべく、床几に腰を下ろした、
 主従三人は、それから、それへと、
 際限もなく、水入らずの昔語りに耽りましたが、
 何にしろ、現世から「幽界」へかけての、
 長い年月の間に、積もり積もった、
 話の種で、ございますから、
 いくら語っても、語っても、
 容易に尽きる模様は、見えないのでした。

 その間には、
 随分泣くことも、また笑うことも、
 ありましたが、ただ有り難いことに、
 以前、良人と逢った時のような、
 あの現世らしい、変な気持ちだけは、
 最早、ほとんど起こらないまでに、
 「心」が、きれいになっていました。

 私は、平気で良人の手をとっても、
 みました。

◎ 小桜姫:
 ずいぶん軽いお手で、ございますね。

◎ 良人:
 いや、こうカサカサしていては、
 さっぱりじゃ。
 こんな張り子細工では、今更同棲しても、
 始まるまい。

◎ 小桜姫:
 私たち夫婦の間には、そんな冗談が、 
 口をついて出るところまで、
 あっさりした気分が、湧いていました。

 爺やの方では、
 一層枯れきったもので、
 ただもう嬉しくてたまらぬ、といった面持ちで、
 黙って、私たちの様子を、見守っている、
 のでした。

 今回は、以上です。

 【霊界】で、使う身体は、
 「幽体」です。

 意識したときだけ、その形をとる、
 霊妙なもの、ですが、
 その感触は、「カサカサ」だ、
 とあります。

 だから、「幽体」どうし、触れ合ってみても、
 「カサカサ」なのです。

 意識が、「精神統一」されると、
 この「幽体」も、無くなり、
 「珠」となって、あるだけ、
 に、なるのです。

 もちろん、食事も要らないし、
 睡眠も、要らないし、
 着るものの心配も、要らないし、
 現世で必要だったことは、もう、
 どれも、必要ないのです。

 意識と、世界が、イコールなので、
 ここだ! と、思えば、
 そこに、移動している、
 のです。

 そういった世界での、
 この三人の、邂逅(※かいこう)だった、わけです。

 会話は、まだ続きます。

 それは、また次回に‥‥。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。