小桜姫の言葉に学ぶ【真理】と「人生」54

◎ 【霊界】で、良人と再会したこと

※ 自刃した人は、「死後」どうなったのか?

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☆☆【私(※一風)から】

 小桜姫の修行も、進み、
 元の良人と再会できるまでに、
 なりました。

 そこで、案じられたのが、
 良人は、戦に敗れ、自刃して果てた、
 ことです。

 自刃とは、自殺に当たり、
 【霊界】では、どのような扱いを受けるのか、
 が、少し語られます。

 読者の皆様も、大いに参考に、
 なされるのが、宜しいかと、ぞんじます。

 それでは、その箇所を、読みましょう。

◎ 良人(※三浦荒次郎):
 
 そなた(※小桜姫)も知る通り、
 ワシは、自刃して果てたのじゃが、
 この自殺ということは、神界の掟としては、
 あまり、ほめられたことでは、ないらしく、
 自殺者は、たいてい皆、いったんは、
 暗い所へ、置かれるものらしい。

◎ ワシも、やはりその仲間で、
 死んでから、しばらくの間、何事も知らずに、
 無我夢中で、日を過ごした。

◎ もっとも、ワシのは、
 敵の手にかからない為の、言わば、
 武士の作法にかなった自殺である、から、
 罪は至って、軽かったようで、
 したがって、無自覚の期間も、
 そう長くはなかった、らしい。

◎ そうするうちに、ある日、ふと、
 そなたの声で、名を呼ばれるように感じて、
 眼を覚ましたのじゃ。

◎ 後で神様から伺えば、
 これは、そなたの一心不乱の祈願が、
 首尾良く、ワシの胸に通じたもの、
 じゃそうで、それと、知った時の、
 ワシの嬉しさは、どんなであったか‥‥

◎ が、それは別の話、
 あの時は、何を言うにも、
 四辺が真っ暗で、どうすることもできず、
 しばらく、腕をこまねいて、
 ぼんやり考え込んでいるより、
 外に道はなかった。

◎ が、そのうち、うっすらと光明が射してきて、
 今日送って来てくだされた、
 あのお爺さん(※指導役の神様)の姿が、
 眼に映った。

◎ 「どうじゃ、眼が覚めたか?」
 そう言葉をかけられた時の、嬉しさ!
 ワシは、てっきり自分を救ってくれた恩人、
 であろうと思って、「お名前は?」
 と、訊ねると、
 お爺さんは、にっこりして、
 「そちは最早、現世の人間ではない」
 「これから、ワシの申すところを聴いて、
 十分に修行を積まねばならぬ」
 「ワシは、産土の神から遣わされた、
 そちの、指導者である」
 と、申し聴かされた。

 以上で、止めます。

 読者の皆様に、おかれましては、
 この、小桜姫の良人の「死後」の独白を、
 熟読されんことを、望みます。

 自殺者は、【霊界】では、どうなるのか?

 それでも、やはり、
 「死後」の自覚ができると、
 指導役の神様が、見えてくるようで、
 小桜姫と同じように、修行の日々に、
 入ること、が、
 うかがわれます。

 私たちとは、たいへん有り難い存在であり、
 「死後」も、このような日々が、
 待ち構えている、そのことを知り、
 「人生」を送らねばならない、
 ので、あります。

 『小桜姫物語』の、有り難さを、
 今回も、つくづくと、感じるのでした。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。