小桜姫の言葉に学ぶ【真理】と「人生」102

◎ 大銀杏を守る、眷族たち

※ 実朝公の【魂】も‥‥。

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☆☆【私(※一風)から】

 大銀杏の「精」の、言葉が、
 続きます。

 当然、あの三代将軍・実朝公の暗殺、
 についても、この「精」は、
 見たわけです。

 さて、どのようなことを、この「精」は、
 語るので、しょうか?

 興味は、尽きません。
 早速、読んでいきましょう。

◎ 小桜姫:
 長い年月の間には、随分いろいろの事を、
 ご覧になられたで、ございましょう‥‥。

◎ 大銀杏の「精」:
 それは、見ました‥‥。
 そなたも、知らるる通り、この鎌倉と申す所は、
 幾度となく、激しい合戦の巷となり、
 時には、この銀杏の下で、
 ご神前をも憚らぬ、一人の無法者が、
 時の将軍に対して、刃傷沙汰に及んだ、
 ことも、ある‥‥。

 そうした場合、人間というものは、
 さてさて、惨いことをするものじゃと、
 ワシは、どんなに嘆いたことで、あろう‥‥。

◎ 小桜姫:
 でもよく、この銀杏の樹に、
 暴行を加えるものが、なかったもので、
 ございます‥‥。

◎ 大銀杏の「精」:
 それは、神木である、お陰じゃ。

 ワシの他に、この銀杏には、
 神様の御眷族が、大勢付いておられる。

 もし、いささかでも、これに暴行を、
 加えようものなら、たちどころに、
 神罰が降る、であろう。

 ここで、非命に倒れた、かの実朝公なども、
 今は、この樹に、憑って、
 守護に当たって、おられる‥‥。

 いや、ちょうど良い機会じゃ。
 そなたも、一応、それらの方々に、
 お目にかかるが、よいであろう。
 いずれも、ここに、お揃いになって、
 おられる‥‥。

◎ 小桜姫:
 そう言われて、驚いて振り返ってみると、
 甲冑を付けた、武将たちだの、
 高級の天狗様、だのが、
 数人、樹の下に佇みて、
 笑顔で、私たちの様子を、見守って、
 おられましたが、
 中でも、強く私の眼をひいたのは、
 世にも気高い、若々しい実朝公の、
 お姿、でした‥‥。

 今回は、以上です。

 御神木の大銀杏ともなると、
 銀杏の「精」だけでなく、
 関係する、神様の御眷族まで、
 多くの【魂】が、憑っている、
 ということが、新たに、わかりました。

 実朝公の【魂】まで、この樹を、
 守っている、ことを知った上からは、
 今後の、鎌倉八幡宮参拝の折りには、
 きちっと、挨拶できましょう。

 私たち、人間を生かしめているのが、
 【魂】で、あるように、
 植物を、生かしめているのが、
 「妖精」だと、言えます。

 「妖精」との対話は、
 ひとまず、ここまでと、なります。

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読者の皆様へ:今回も、お読みいただき、ありがとうございました。